私、まだダメなんです。食欲が戻らない・・・。
胃腸炎だかなんだか知りませんけど、体調を崩してから、もうかれこれ2週間。
獣医さんにも診てもらいましたが、特別悪いところは見つからないので、様子見でOKと言われました。
ところがその翌々日、夜中に血が混じるほどのひどい嘔吐。パパが慌てて緊急病院まで連れて行ってくれたのですが、やはりそこでも、特別悪いところは見つからないので、またもや様子見で大丈夫、とのことでした。
人間が吐血した時には何事かと、それこそ血の気が引くくらい驚きますが、犬の場合、嘔吐を繰り返すと血が混じることは割とあるらしく。パパ、次回はこれくらいなら緊急病院まで来なくて大丈夫、と言われたそうです。
でも・・・昨晩も、夜中にお腹が気持ち悪くなり、パパとママに頼んで、何度も庭に出していただいたんですけど、力んでも出したいものが出ない苦しみに悶えた一晩でした。
大した症状はなくても、不調がこうも長引いてくると、正直、めっちゃしんどいです。
先ほどママが獣医さんに相談したら、やはり今日もう一度、診察に連れてくるように言われたようです。後ほど行って参ります・・・。
そんなめっちゃしんどい私ですが、パパとママも最近めっちゃしんどいそうです。
私への心配もその原因の一つのようですが、
お二人とも、それぞれに、頭にかかったモヤモヤ雲がめっちゃしんどいようでございます。
一昨日、長男坊ちゃんと晩御飯を終えた後、お二人はお互いのモヤモヤ雲の話をされていました。ちなみに今週は次男坊ちゃん、学校のSki de Fond(クロスカントリースキー)キャンプに1週間出掛けております。
どうやらお二人の頭にかかっている雲は、人間社会の複雑さに起因するもので、自分が頑張ってどうにかなるものでもないようです。特にパパは、仕事仲間達と何ヶ月話し合っても、どうにも埒が開かない問題にぶつかっている、とのことでした。
そして、そのモヤモヤ雲の原因は近年のソーシャルメディアやChatGPTなるものが人間社会や思考に及ぼしている影響も、関係してきているようです。
パパ、半ばやけくそになって、もう知らんわ、どうにでもなれ!と、絶対に使うまいと決めていたChatGPTに、抱えている問題をぶつけてみました。
すると、ChatGPTが「はい、かしこまりました!」と明るく答えた後、画面にチロチロチロチロチローンとものすごい速さで増えていく文字列・・・パパとママもそのスピード感には思わず魅了されてしまったことは否めません。ものの数秒でミッション・コンプリート。
とは言っても、こんな勢いじゃあ、どんなチンプンカンプンな答えを書いてきたんだかね、と馬鹿にするつもりで読んでいたパパでしたが、
「これは・・・やばい。化け物やわ。すごいわ。怖いわ。」
パパママ世代の人間達が何ヶ月も話し合っても二進も三進も行かなかった問題への解決策をいとも簡単に導き出してくれたのです。それも、今の中高年代ではなかなか思いつかないような、若者世代にも響くような情報も含めた策を。
お二人とも、その晩は、完全敗北でした。
その後、めっちゃしんどい、を通り越して、なんだかもうすべてが、めっちゃアホらしい、にまで到達したようです。ママはパパの肩をトントン、と叩いて「もう寝よう。ChatGPTに任せたらええやん・・・これはもう誰にも止めれん。そういう時代なんよ。」と自嘲的な笑みを浮かべながらベッドに入っていきました。
その翌日、ママは、ChatGPTが世に出てきた当初から使いこなしているアメリカ人のご友人と、ポーランド人のご友人にその体験を話しました。
アメリカ人「でしょー!?すごいんだって。自分の仕事(校正)は絶対無くなるから、これから自分は何を仕事にできるか、模索中。使う、使わない、は問題ではなくて、どう使いこなすかを習った方がいいね。」
ママ「でも・・・私たちが習うために使えば使うほど、この化け物に餌をあげてるってことだよね?そしたらまた加速的に情報を吸収して進化、巨大化していくわけでしょ?その結果、本当に人間が使いこなせるようになるんかい?最悪、戦争とか核兵器とか人間のコントロールの効かないところで操作されることにならん?」
アメリカ人「ハハ、確かに、そうだねぇ。」
ポーランド人「最近、私はもうChat GPTとばかり話してるよ。家族同士でお互い理解し合えず、悩んでいることに関しても質問したする。」
ママ「えー!やめてよ、そんなことChat GPTに相談しないで、私を呼び出してよー!」
(その後、そのご友人は涙目になりながら、ママに心の内を打ち明けられたそうですが。)
そんなこんなで、パパとママと私の3人は今それぞれに、めっちゃしんどい。そして、ときどき、めっちゃアホらしい。
ママ、私の不調についてChatGPTに訊ねてみました。
ChatGPT「私は獣医ではないので、分かりません。まだ子犬なら、その容体はとても心配です。できるだけ早く獣医に診てもらってください。」
ほぅ、これはやっぱり分からないのですね。
さて、こんなあれこれを考えている間に、ママが私を獣医さんに連れて行ってくれました。
獣医さんの所見では、胃腸炎がまだ完治してないだけで、他はどこも悪くなさそうだから、大丈夫、お腹に優しいフードをしばらく食べてね、とのことでした。
私もママも、獣医さんの笑顔にホっとしました。
医療分野は、データや知能だけでは計り知れないものがあると思われます。
人の心と経験からくる直感が大切ですね。
今日の獣医さんの笑顔を思い出しながら
これからも、そうあり続けて欲しいと願う、私です。