さんぽに行きましょう

スイスに住む 犬のつれづれ日記

Chaletでの年越し

2023年から2024年へ。

パパ、ママ、坊ちゃん達と初めて一緒に過ごす年越し。我が家では毎年、シャレー(Chalet)と呼ばれるスイスの伝統的な造りの山の家で年末年始を過ごすことになっているようです。

シャレーから見える夕暮れ

坊ちゃん二人、クリスマスのプレゼントにスイスのおじいちゃんとおばあちゃんから、年間スキーパスをもらっていました。

純粋にスキーし放題の嬉しさプラス、決して安くはないこのパスの元を取ってやりたい気持ちもみなさんおありのようで、よっしゃ、ガンガン滑ったるで!(注・ママ以外)と意気込んで山に来たはいいのですが・・・

あれ?こんなに緑??固く氷と化した雪の塊が、申し訳程度に山の斜面にまばらに残っているだけ。スキーピストは人工雪で誤魔化し、誤魔化し。その人工雪の上で、冬休みを年越しスキーで楽しもうとはるばる隣国からやってきた観光客達が、無理やり滑っております。このバカンスに向けて頑張って準備してきた自分たちの都合がありますもんね。自然の都合なんかに負けてられない人間たち。温暖化がなんとかかんとか、エコがどうだこうだと言ってるそばから、なんとも人間がやることは滑稽です。

 

前年は、日本のおじいちゃんとおばあちゃん、はるばるスイスの雪景色を楽しみに、同じくシャレに来られたそうですが、その時もびっくりするほど雪がなくがっかりされたそうです。今年はそれよりも雪が少ない、温暖化の現実が目に見える、とパパとママが嘆いておりました。スキーなんてスポーツはそう遠くない将来、消えてしまうのかもしれませんね。

 

でも、雪が少なくても、私はシャレー生活、好きですよ。普段とは違うゆったり流れる時間。毎日、山の中の大さんぽに連れて行ってもらえますし、お留守番することなく、いつでも誰彼が私を相手にしてくれますから。

そして、我が家ではシャレー滞在中はデジタルデトックスと決めているそうです。坊ちゃん達も、ゲーム機器は持ってきません。が、一つだけ例外があります。

それは映画ナイトに使われるビーマー、スピーカーとパソコンです。白い壁に映し出される大画面を毎晩、家族で一緒に観る時間は、みんなにとって至福の時です。パパはソファに寝っ転ろがって、私をお腹にのせてなでなでしながら、映画を楽しみます。ママと坊ちゃん達は、暖炉と繋がって温められたタイルのベンチの上にクッションをひいてぬくぬくとしながら楽しみます。それでいて時々そのクッションが熱くなりすぎるとパパと私を押しのけてソファの座を奪いにきたりもするので、わたしその3人の勝手さにムッとすることもあります。

今年は坊ちゃん達が、TVシリーズ「Vivant」と「半沢直樹」にハマってしまったので、毎晩「あともう一話〜!」という坊ちゃん達の声をなんとか制しながら1日を終えるパパとママでした。

 

ママの幼い頃の断片的な記憶。ママのおじいちゃん家に週末泊まりに行っていた時。家族みんなで一つの和室にいくつもの布団を敷き広げ、もういつでも寝落ちできるようにパジャマ姿で寝っ転がりながら「オレたちひょうきん族」を観ていたような。それがたまにジャッキー・チェンカンフー映画の時もあったり。それは金曜ロードショーと呼ばれる地上波の映画番組だったのでしょうか。

普段はそれぞれ自分の部屋で寝ているみんなが一緒にテレビを観ながら寝るのって、なんだかママも幼心に特別で嬉しかったんでしょうね。今でも懐かしく思い出すそうです。(夜中にママ、お母さんのお布団の中に忍び入っておねしょして怒られたことなども。)我が家のシャレーでの映画ナイト習慣は、そんなママの原風景からやってきたアイディアなのかもしれませんね。

 

そして、シャレー滞在最終日。やっと、いい雪が降ってくれましたー!!

パパと坊ちゃん二人は朝から早速ガンガンスキーに。私とママが雪山のさんぽに。

やったー!!

 

で、やっぱり、こう。

 

 

その結果、こう。

 

さらにその結果、こう。

 

この足にへばりついた雪玉、なかなか取れません。私、走っている時は全く気にならないんですけど、帰宅して冷静になると急に気持ち悪くなって、なんとか口でもぎ取ろうとするんですが、うまくいかないんです。今回はママがぬるま湯で溶かし流してくれましたが、ドッグスクールの先生は、泡立て器でガシガシ振るい落とすと良いと言っていたそうです。

ぬるま湯と言えども、芯まで冷え切った手足には熱湯に感じられて不快極まりないので、次回は、是非、泡立て器を試していただきたい。

 

雪待ち時間の長かったシャレーでの年越し冬休み。

スキーがあまりできなくて残念だったようですが、我が家の人間のみなさんにとっては、なんやかんやと追われる日常から離れる時間が持てただけでも十分に良い休憩になったことと思います。

 

さて、自宅に戻った一家には、明日からまた日常が待っています。

早くも、長男坊ちゃんとママの口喧嘩が聞こえてきましたよ。二人とも、言わないでいい一言を言ってしまう似たもの同士ですからね。

夫婦喧嘩は犬も食わないと言いますが、親子喧嘩も犬は食いません。

とりあえず、そういう時はあたしゃ何にも分からんよ、と知らんふりして寝ておくのが一番。

 

 

ではでは、2024年もよろしくお願いします♪